自作キーボードの沼に突っ込んだ
きっかけ
先輩の使っていたMint60というキーボードに一目ぼれして気が付いたらポチっていました.
Mint60とは
ゆかりさんという方が販売されている左右分離型のキーボードです.詳しくは以下のリンク先の記事を見ていただければと思います.自分は普段電子工作をしないド素人なのですが,販売されているスターターセットはとても組み立てやすく非常に良かったです.
自分はBlue&Blackを選んだのですが,とてつもなくかっこいい…
組み立てについて
基本的にはゆかりさんの記事に従って組み立てれば完成しますが,個人的に注意するところとしては
- ProMicro用ピンヘッダが少しずれるだけでProMicroがはまりにくくなる
- スタビライザのカチャカチャ音がわりと気になる
というところです.
一つ目については公式記事ではブレッドボードを使用した方法が紹介されていますが,僕は持っていなかったのでマスキングテープで固定したところ少しずれてしまいあとで苦労しました… はんだ付けする前にきちんとProMicroがはまるのか確認することをお勧めします.
二つ目のカチャカチャ音についてはsuper lube(こちら)をスタビライザを組み立てるときにパーツの接着面塗ったところ,音も打感もとてもよくなったのでお勧めです.
キーマップを変更したい
Mint60ではあらかじめデフォルトのファームウェアが焼かれているためにそのままでも使えるのですが,せっかくなのでキーマップも自分好みに変えてみたいと思います.
環境
- Windows 10pro ver.1803
- Docker version 18.06.1-ce, build e68fc7a
- qmk_toolbox 0.0.9
実際にやってみる
今回は以下の記事を参考にさせていただきながら,dockerでビルドする方法でいこうと思います(windowsは何かと環境の問題でつまづきがちなので環境依存を減らしたい…).
流れとしては以下のようになります.
QMK Firmwareの公式ページはこちらです.
QMK Firmwareのリポジトリをクローンする
自分の場合は変更したあとリモートリポジトリにも保存しておきたかったのでフォークしました.
git clone https://github.com/qmk/qmk_firmware
自分好みにキーマップを変更する
cd qmk_firmware # {{ KEYMAP_NAME }}のところは好きな名前を入力してください. cp -r keyboards/mint60/keymaps/default keyboards/mint60/keymaps/{{ KEYMAP_NAME }}
キーマップについて主に変更するのはkeymap.c
の38行目からのconst uint16_t PROGMEM keymaps
の部分です.添え字の[0]や[1]はレイヤー番号で[1]の部分はMO(1)キー(Fnキーの場所)を押しながら押したときのキーマップです.
キーコードは公式サイトのキーコードのページ(こちら)にまとめられているので確認してみてください.
ビルドする
dockerを使ってビルドします.公式サイトにも書いてありますがWindows Dockerでは$('pwd')
が使えないようなので完全パスで記述します.なお完了したあとコンテナを削除しておいてほしいので--rm
オプションを付けています.
# 通常 docker run --rm -e keymap={{ KEYMAP_NAME }} -e keyboard=mint60 -v $('pwd'):/qmk edasque/qmk_firmware # Windowsはこちら docker run --rm -e keymap={{ KEYMAP_NAME }} -e keyboard=mint60 -v D:/Users/Sacapuces/Documents/Repositories/qmk_firmware:/qmk edasque/qmk_firmware
実行するとビルドが始まります.そこそこ時間がかかるのでコーヒーでも淹れながら待ちましょう.
完了すると.build
ディレクトリ以下にビルドされたファイルが生成されます.
ファームウェアに焼く
qmk_toolboxを使いました.以下のページから任意のバージョンのqmk_toolbox.exe
をインストールします.
qmk_toolbox.exe
実行したあとLocal file
に.hex
ファイルの場所を指定します.
最後にキーボード裏のリセットボタンを押した後にtoolbox内のflash
を押すと書き込まれます.
最後に
肩が開いて楽になった気がする.